看護師国試は、各出題分野から均等に出題されるわけではありません。300点中20点以上出題される分野もあれば、5点にも満たない分野もあります。つまり、出題されやすい分野(高配点の分野)を把握して対策を練ることが、もっとも効果的な国試対策の進め方なのです。
では、実際によく出題される分野・テーマは何なのか、第99〜106回の国試をもとにみてみましょう。
※各グラフに記載している分野名は、小社書籍『看護師・看護学生のためのレビューブック』の26分野に準拠しています。

この記事のまとめ
- 必修問題は、「基礎看護学」「健康支援と社会保障制度」が約50%を占める
- 一般・状況設定問題でも高配点分野は例年ほぼ決まっている
- さらに、高配点分野のなかでも、よく問われるテーマもほぼ決まっている。例えば、母性看護学の「産褥の経過」は過去9回の国試で計36点分も問われている
- それらとは逆に、ほとんど出題されない分野・テーマも決まっている。また、よくでる分野だからといって、すべてのテーマが等しく出題されやすいわけではない
- 「教科書や出題基準を最初から最後までなぞる勉強」ではなく、「出題されやすい分野・テーマに目をつけ、“得点につながる学習”をすること」が必要不可欠だといえる
INDEX
必修問題の分野別配点

ここに注目
- 「基礎看護学」と「健康支援と社会保障制度」で、全体の約50%を占める圧倒的な配点
- 多少のブレはあるが、過去平均と比較しても出題傾向はほぼ変わっていない

「基礎看護学」の頻出テーマランキング

過去9回(出題基準が大きく変更された第99回から第106回、第103回追試を含む)の必修問題における頻出分野・テーマ・出題合計点数
「健康支援と社会保障制度」の頻出テーマランキング

過去9回(出題基準が大きく変更された第99回から第106回、第103回追試を含む)の必修問題における頻出分野・テーマ・出題合計点数
一般・状況設定問題の分野別配点

ここに注目
- 第106回国試において高配点なのは、グラフ左から「基礎看護学」「成人看護学」「老年看護学」「小児看護学」「母性看護学」「精神看護学」「健康支援と社会保障制度」である。
- 第106回における頻出分野は、いくつかの分野で動きはみられるものの、全体的には過去平均とよく似た結果となった。つまり、国試でよく出題される分野はある程度決まっているといえる。
一般・状況設定問題 分野別の配点ランキング(250点中)


分野ごとの頻出テーマランキング
過去9回(出題基準が大きく変更された第99回から第106回、第103回追試を含む)の一般・状況設定問題における頻出分野・テーマ・配点合計数は以下のとおりです。
過去に30点分以上も問われている「産褥の経過」「統合失調症」をはじめ、出題頻度の高いテーマにご注目ください。






