みなさん、国家試験の準備は始めていますか?
メディックメディア編集部では先日、第107回看護師国家試験を受験した学生さんに集まっていただき、座談会を行いました。
国試を乗り越えるための勉強方法や工夫など、皆さんの国試対策のスタートに役立つ情報を先輩たちに語ってもらいました!
第107回看護師国家試験はどうでしたか?
本当に必修問題??
午前の必修問題が難しくて、「これ本当に必修!?」と疑いたくなるような問題がたくさんありました。焦ってペースが乱れてしまい、午前の試験が終わったあとは「落ちたかも」と呆然…。周囲には悲観して泣いてしまっている子もいて、私もどんよりした気持ちになりましたが、「このままじゃマズイ!」と気持ちを切り替えて午後の試験に臨みました。(T大学Mさん)
ブラウンってだれ…涙
聞いたことのない用語や疾患がいくつか出題されて、ヒヤッとしました。印象的だったのは午後38番の「これからの看護」という報告書の執筆者を答える問題(下記参照)です。見覚えのないタイトルに、頭の中が「?」マークだらけになってしまいました。(T大学Mさん)
107回国家試験午後38番
1948年に,看護教育の現状等に関する大規模な調査報告書「これからの看護〈Nursing for the future〉」を著した人物はどれか.
1.リチャーズ, L.
2.ブラウン, E.L.
3.レイニンガー, M.M.
4.ゴールドマーク, J.C.
でも、結局は過去問
まわりで「難しかった!」という声をたくさん聞きましたが、過去問によく似た問題もけっこう出題されていたし、全体的な難易度は実はそんなに高くなかった印象です。大切なのは、予想外の問題が出ても落ち着いて、今まで勉強した内容でしっかり点数を積み重ねていくことだと思いました。(M高等学校Aさん)
基準値の暗記はマスト!
問題文中の検査値からアセスメントして、状況を把握するような問題がいくつかありました。基準値はなかなか覚えられないところではありますが、看護師になったあとも役立つので、ちゃんと頭に入れておいたほうがいいと思います。私は『レビューブック』巻頭の「主な検査の基準値」を定期的に見返して思い出すようにしていました。(M高等学校Aさん)
国試当日、印象に残っていることはありますか?
仕込みは前日からしよう!
方向感覚に自信がなかったので、前日に会場の下見に行きました。そのおかげで当日はすんなり会場に到着! 国試当日に会場の入口の場所がわからず焦ったという友だちもいたので、事前に確認しておいてよかった…と思いました。ただでさえ緊張する当日の朝なので、不安の芽をなるべく摘んでおきたいですよね。(Y専門学校Iさん)
万里の長城より長い(気がする)
先輩から「国試会場のトイレはえげつないくらい並ぶ」という話を聞いていたので、会場に到着してすぐにトイレの場所を確認。お昼休憩に入ってダッシュで向かったのですが、すでにびっくりするくらいの行列になっていました。
会場によってはトイレがもっと少なかったという話も聞いたので、早め早めの行動をオススメします…。(Y専門学校Iさん)
バナナの皮が捨てられない!?
私が受験した会場では、ゴミ箱がすべて封鎖されていました。私は昼食としてバナナを持っていったのですが、捨てられなくて困惑…。さすがにバナナの皮をそのまま持ち帰れず、友人のゴミ袋に入れてもらいました。来年受験するみなさんは、念のためにほうがいいゴミ袋を持っていったほうがいいと思います。(T高等学校Fさん)
まわりの焦りに付き合わない!
お昼休みに午前問題の答え合わせをしている声が聞こえてきたので、すかさずイヤホンを装着。答えを確かめたくなる気持ちもわかるのですが、すでに終わっている午前問題に一喜一憂するよりも、午後問題に力を注いだほうがいいと思います!(T高等学校Fさん)
どんな勉強をしましたか?
必修からはじめると吉◎
私の国試対策のスタートは『QB必修』。まず1周解き終わったところで、一般・状況設定問題対策を『QB』で進めました。必修問題は基礎的な内容が多いので、先にやっておくと一般・状況設定問題を進めやすくなりますよ! あと、『QB必修』と『QB』は同じクエスチョン・バンクシリーズなので、ページの構成が同じなのも取り組みやすかったポイントです。(J大学Tさん)
インスタグラマーは神
国試勉強のことは、Instagramで情報収集することが多かったです。なかでも、有名な看護学生インスタグラマーさんの影響力は絶大! 参考書の情報や暗記モノの覚え方、印象に残るイラストなど、参考にしたことは数え切れません。まさに神様的な存在でした… (笑)(J大学Tさん)
みんなができた問題は落とさない
私は『QB』を使っていたんですが、解くときにはまず正答率をチェックしました。正答率が8割を超える問題は必ず解けるようにしようと決めて、できない問題は根拠も合わせてしっかり復習しました。 逆に正答率が低すぎる問題は解けなくてもいいと割り切って、正答率が高い問題に集中して取り組むようにしました。(K専門学校Tさん)
ゴロパワー全開!!
国試当日は、模試とは比べ物にならないくらい緊張していました…。 今まで勉強してきたことがうまく思い出せなくて焦りましたが、『かんごろ』で覚えたゴロが浮かぶと、イラストと一緒に内容もスラスラ思い出すことができてひと安心でした。ゴロパワー全開でしたよ!(K専門学校Tさん)
最終兵器、『なぜ?どうして?』
12月ごろ、苦手な循環器の点数がどうしても上がらなくて焦っていました。そんなとき先生に勧められた『なぜ?』を読んでみたら、ウソみたいに理解できるようになったんです!『なぜ?』を読んで『QB』の問題を解くという学習法を繰り返しているうちに、気づけば循環器が得意科目になっていました☆(A専門学校Iさん)
生活はふせんとともに…
なかなか身につかない内容はいつでも目に入るようにしたいと思い、ふせんに書いて家中に貼りまくりました。気づくと部屋の壁、トイレのドア、キッチンの柱…いたるところにふせんがビッシリ(笑)。その甲斐あって、生活のなかで何度も目にしているうちに自然と覚えることができました。(A専門学校Iさん)
後輩にメッセージをお願いします!
看護の道はつながっている
先生からよく「実習から国家試験は始まっている」と言われていましたが、実際に国試を受けてみてその意味がよくわかりました。国試には判断を問われるような問題も多く、知識だけでは解答を導けないんですよね。ここで役立ったのが実習時の考え方でした。実習で得た学びは国試にも、そして看護師になってからも活きると思います。(Y専門学校Kさん)
まずはゆっくり深呼吸
受験生のみなさんに強く伝えたい!努力は裏切りません。国試の勉強から当日まで緊張や不安はつきものです。ネガティブな気持ちになることもあると思います。でも自分が積み重ねてきたことを信じてとにかく落ち着くことが大切だと思います。本番中に緊張が高まってきてしまったら、まずはゆっくり深呼吸をしましょう。応援しています★(Y専門学校Kさん)
さいごに
座談会に参加してくださったみなさん、ありがとうございました。これから国試を受験するみなさん、いかがでしたか?先輩の体験談や勉強法、アドバイスを活用して国試を突破してくださいね!